テラス?ベランダ?バルコニー?違いやそれぞれの意味を解説!
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このコラムは、不動産用語や物件の見方について、私が疑問や難しさを感じた題材をピックアップして、屋敷家好(やしき・いえよし)先生に解説していただいたものです。
皆様も私と一緒に、不動産に関するあれこれを学びましょう!
目次
様々な不動産広告を見ていると、物件によって「バルコニー」と書いてあったり「ベランダ」と書いてあったり、時には「ルーフバルコニー」だったりと、いろいろな種類があるのを不思議に感じたことはありませんか?
実は、それぞれちゃんと定義のある、違うものなんです!
バルコニーとベランダは違うもの?ルーフバルコニーやテラスとは?
バルコニーにもベランダにも、それぞれしっかりとした定義があります。
そのほか、ちょっと珍しいインナーバルコニーやドライエリアといった言葉についても確認してみましょう。
ベランダとは
ベランダとは、建物の外側に張り出した、人が歩行可能なスペースで、屋根がついたものを指す名称です。
「人が歩ける広さ」「屋根がある」という2点が重要なポイント。
まれに、一見するとベランダでも人が歩けるほどではない規模のスペースが記された間取図がありますが、それはほとんど「フラワーボックス」と呼ばれるタイプのスペースと考えられます。
名前の通り、植木鉢やプランターを置ける程度のスペースや強度のものですので、人が歩くことはできないため、仮に屋根がついていても「ベランダ」と呼ぶことはできません。
ベランダのメリット
屋根が設けられているので、多少の雨ならベランダに出ても濡れずにすむというメリットがあります。
同時に、夏場など強い日差しも和らげてくれるという点もメリットと言えます。
ベランダのデメリット
立地によっては、室内の採光の面でマイナスになる場合もあり、デメリットになってしまうケースもあります。
また、屋根のメンテナンスが必要になる点もデメリットのひとつ。
外部で紫外線や強い風に晒され続けるため、劣化しやすいので注意が必要です。
バルコニーとは
バルコニーとは、建物の外に張り出した、人が歩行可能なスペースのうち、屋根のないものを指す名称です。
ベランダとの違いは、屋根の存在だけに感じますが、実際の物件を見ていくと、ベランダと比較して広いという傾向があります。
また、マンション物件は最上階以外は屋根がついているように感じられて「ベランダでは?」と思う方もおられるかと思いますが、屋根部分に見えるのは実は上階のバルコニーであり、屋根がついている訳ではないので、定義上はバルコニーになります。
バルコニーのメリット
ベランダと比較して、屋根がないため室内の採光の面で良好というメリットがあります。
また、マンションの最上階や一戸建の場合は特に、眺望に開放感があるのもメリットです。
バルコニーのデメリット
雨などの際にはバルコニーに出られないというデメリットがあります。
採光の良さはメリットとなる反面、立地によっては強い日差しが室内に入ってくるため遮光カーテンが必要になるケースも。
ルーフバルコニーとは
ルーフバルコニーとは、バルコニーの中でも、階下の建物の屋根部分を使ったスペースを指す名称です。
一般的なバルコニーと比較するとかなり広い傾向があり、開放感や、自宅にいながらにして外の雰囲気を楽しめる点に魅力を感じる人も多いようです。
一戸建に設けられたルーフバルコニーと違い、マンションのルーフバルコニーでは階下に対し足音の問題が生じやすいため、注意が必要です。
ルーフバルコニーのメリット
ルーフバルコニーは広い造りになっていることが多く、一度にたくさんの洗濯物を干したり、アウトドア用のチェアやテーブルを置いてみたりなど、様々な利用が可能です。
また、屋根がないことがほとんどなので、開放感があるという点もメリットです。
ルーフバルコニーのデメリット
ルーフバルコニーの下には居室があるケースが多く、バルコニーからの足音が響いてしまうこともありますので使い方には注意が必要です。
特に、マンションの場合は、階下の居住者の迷惑になってしまう可能性がありますので、開放感につられて大きな物音をたてすぎないよう気をつけた方が良いでしょう。
また、雨漏りが発生しやすいため、注意する必要があります。
ルーフバルコニーからの雨漏りは戸建住宅の場合は自宅の補修となりますが、マンションの場合は階下の住戸とのトラブルに発展するケースも考えられますので、排水溝周辺をしっかり掃除しておくなど、普段からきちんとメンテナンスするのがオススメです。
インナーバルコニーとは
インナーバルコニーとは、建物の外に張り出す形ではなく、建物の2F以上の間取の内側に入るように設けられたスペースを指す名称です。
屋根がある形になりますが、建物の外側に造られるベランダとは異なる構造です。
屋根がありつつ外に面してもいるので、天候の悪い時にも利用しやすいという点や、リビングなどの居室と一体感のある造りでスタイリッシュなインテリアにしやすいという点でインナーバルコニーを採用するケースが見られます。
インナーバルコニーのメリット
バルコニー部分が建物の内側になるように造られていることで、ベランダと比較して雨風や紫外線の被害が少ない傾向があります。
このため、椅子やテーブルを常設しておけるなど、インナーバルコニーならではの使い方が可能になる点が大きなメリット。
また、居室と一体感を持たせた空間に設計されることが多く、室内からインナーバルコニーが見えることで独特の開放感が生まれるというメリットも。
中庭のような、屋内の庭として利用できる点は、特にマンションにおいては日常に特別感をプラスすると言えます。
インナーバルコニーのデメリット
インナーバルコニーは、その構造から、床面積が容積率に含まれることがほとんどで、固定資産税の対象となるというデメリットがあります。
また、住宅を新築する場合において、建物の間取や構造に制約が出たり、費用が高額になることが多いという点もデメリット。
また、屋根がありつつ奥行きのある設計になる傾向があるため、採光面でデメリットになるケースも。
テラスとは
テラスとは、リビングやダイニングと連携するように造られた、庭や街路に向けて張り出した建物の床と同じ高さのスペースを指す名称です。
ひな壇タイプのマンションなど例外もありますが、テラスは1F部分にあることがほとんどです。
庭に向かって張り出している場合、庭の土部分よりも一段高くなっており、テラスの床部分はコンクリートやウッドデッキ、タイルなどがよく用いられます。
テラスのメリット
エクステリアにオシャレさを加えられるというメリットがあります。
また、土の上を直接歩くよりも手軽感があるため、アウトドアリビングなどくつろぎの場所や子供の水遊びの場所にするといった使い方がしやすいというメリットがあります。
テラスのデメリット
テラスの床材として、コンクリートでは照り返しが強く、木材は劣化が早く、タイル張りはコストが高いなど、それぞれデメリットとなる点があります。
また、防水対策が必須なほか、苔や泥などが蓄積しすぎないよう日頃のお手入れも必要になります。
ドライエリアとは
ドライエリアとは、地下室のある物件において、建物の周囲の地面を掘り、中庭のような形となったスペースを指す名称です。
地下室の光量を確保し湿度を下げる目的で造られることが多く、また独特なエクステリアを実現できるといったメリットもあります。
一方、雨などの浸水対策が必須になります。
ドライエリアのメリット
地下室が換気しやすく、採光も得られるため室内環境が向上するというメリットがあります。
建築基準法では「居室」として設計するためには採光面と換気面の条件を満たす必要があり、従来の地下室は居室扱いができず、そのため導入できない設備もありましたが、ドライエリアで条件をクリアすることによって、居室として設計することも可能になります。
また、中庭のように、開放感がありつつも室内との一体感も保ちやすいという点も魅力。
プライバシーを守りつつ、太陽光など自然の環境を享受できるというメリットもあります。
ドライエリアのデメリット
戸建住宅でドライエリアを新たに設ける場合、工事費用が高額になりがちというのがデメリットです。
ドライエリアは地下部分になるため、地盤の改善や雨水の排水処理といった処置も必要になります。
地下室は断熱性や防音性が高い点が大きなメリットと言われますが、ドライエリアを設けることでそうした点が低下するというデメリットも。
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