低層マンションのメリットとデメリットは?高級なイメージの理由も探る!
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このコラムは、不動産用語や物件の見方について、私が疑問や難しさを感じた題材をピックアップして、屋敷家好(やしき・いえよし)先生に解説していただいたものです。
皆様も私と一緒に、不動産に関するあれこれを学びましょう!
目次
華やかなタワーマンションなど高層マンションに注目が集まりがちな昨今ですが、一方、低層建築で住戸数も少ない低層マンションも、不動産物件として根強い人気があります。
低層マンションの定義や人気の理由、メリットやデメリットを見ていきましょう!
低層マンションとは
低層マンションとは、一般的に、低層建築のマンション物件を指す言葉です。
何階建までが低層マンションと呼ばれるのでしょうか?
「低層マンション」の明確な定義はないが、特に3階建以下のマンションが一般的に低層マンションとして扱われている
低層マンションの高さや階層については、法律などで明確に定義はされていません。
一般的には、3階建以下のマンションを「低層マンション」と呼んでいるようですが、4階建や5階建も低層マンションと称しているケースもあり、不動産業界の中でも意見は分かれているのが実情です。
【e-toco】では3階建て以下のマンションを低層マンションと定義します。
低層マンションのメリットとデメリット
第一種低層住居専用地域もしくは第二種低層住居専用地域に建てられることが多いのが低層マンションの特徴。
さらに、総戸数も少なく、10戸以下であることも珍しくありません。(いわゆる小規模マンション)
こうした特徴が導くメリットとデメリットをピックアップしていきます!
高級なイメージの理由はこれ!低層マンションの5つのメリット
階層や総戸数が少ない低層マンションは、規模や立地から来るゆったりとした住環境が大きな魅力。
では、第一種低層住居専用地域などの立地にはどのようなメリットがあるのか、メリットを確認してみましょう。
低層マンションが持つ高級なイメージの理由、落ち着きとゆとりの住環境
低層マンションが建てられることが多い第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域といった用途地域の種類は、一戸建を中心とした住宅街を目指して都市計画で定められているエリアです。
高さ制限や建物の種類、また建ぺい率が厳しく制限されているので、高層建築の商業ビルや、敷地内ギリギリいっぱいといった建物は建築できません。
大規模マンションを含む一般的なマンション物件と大きく異なるのが、この”一戸建住宅と同様の住環境”。
落ち着きとゆとり、堅牢さとメンテナンスの楽さを兼ね備えた、戸建住宅とマンション住宅の”いいとこ”取りこそが、低層マンションが持つ高級感の由来です。
また、用途地域の種類が変更になることはめったにありませんので、突然周囲に高層ビルが建ってしまうといった環境の変化の心配がほぼないのもメリットです。
マンション内で良好なコミュニティが形成されやすい
低層マンションでは、住民のコミュニティが形成されやすい点が、一般的なマンションと異なる特徴です。
総戸数の多いマンションでは、人の出入りが多いこともあり、お互いに記憶に残りにくく、ご近所付き合いは希薄になりがち。
反面、総戸数が10戸以下が一般的な低層マンションでは、住民同士が顔見知りになりやすく、防犯面にも役に立ち、安心感につながります。
さらに、部屋のサイズ感や間取、価格帯のばらつきが少ないことから、家族構成や所得、価値観が似た世帯が集まりやすい傾向もあり、良好なコミュニティが形成されやすいというメリットも。
ご近所との関わりを重視される方にとっては、非常に重要なポイントです。
また、住民同士の価値観も近くコミュニティが良好であることにより、大規模修繕などの局面でも、住民の合意形成がスムーズに行われる可能性が高く、こうした面も大きなメリットと言えます。
低層ならではの暮らしの利便性
総戸数が少なく、エレベーターの利用者が少ない低層マンションでは、高層マンションと比較して外出時のエレベーター待ち時間といったストレスがないこともメリットのひとつ。
低層ゆえにエレベーターがないケースもありますが、2階や3階であれば戸建住宅とそれほど差もなく、階段移動の負担は少ないと言えそうです。
高層マンションと比較して地震の揺れが少なく、災害時の避難がスムーズ
地震の際、高層階は揺れが激しいというのはよく知られた事実。
一方、低層マンションは、揺れの増幅が少ないため、家具の倒壊などの恐れは比較的少ないと言えます。
また、エレベーターが必要なく住民数も少ないので、避難もスムーズな傾向が。
電気がストップしてしまった場合にも、部屋の出入りは比較的楽かもしれません。
不動産市場で一定の需要があり資産価値を保ちやすい
不動産市場にマンションを供給するマンションデベロッパーは、利益の大きい大規模マンションを人気エリアの駅近に建てることを目指す傾向があります。
そのため、駅から少し離れた場所になりがちな第一種低層住居専用地域で総戸数が少ないマンション物件は供給が少なくなりがち。
低層マンションはタワーマンションや新築高層マンションのような非常に高い人気がある訳ではないものの、閑静な環境や一戸建に近い感覚を求める需要は一定数あります。
特に、住宅街として人気のエリアでは、築年数が長く経過してもヴィンテージマンションとして価値が高まり、常に購入希望者を抱えるマンションに成長する例も。
一定数の需要がある反面、新築の低層マンションの供給が少ないことから、希少性が高いという面があります。
立地にもよりますが、売却しやすく資産価値を保ちやすいというメリットがあります。
利便性重視の人にはイマイチ?低層マンションの6つのデメリット
低層建築であるがゆえに、眺望の良さなどといった一般的なマンション物件のメリットがない……というのが低層マンションのデメリット。
デメリットを通じて、低層マンションのライフスタイルに合うかどうかを考えてみましょう。
共有施設やサービスが少ない
大規模マンションの魅力がマンションスケールを活かした共有施設・サービスの充実である一方、総戸数が少ない低層マンションではそういった面の充実度が少ないというデメリットが。
とはいえ、マンションによっては、豪華なエントランスロビーや中庭、住民用ラウンジを設けている物件もあります。
エレベーターがない物件が多い
3階建ほどの低層建築のため、建築基準法などで定められているエレベーター設置義務には該当せず、エレベーターを設置していないマンションが多いというのが現状です。
戸建住宅でも階段を使うことが多いですし、階段移動も大きな苦労ではないと考えることはできますが、マンションならではのフラットな移動を希望する方にとってはデメリットになるかもしれません。
特に、足腰が弱い方にとっては致命的なデメリットになる場合も。
駅からやや遠いなど生活面の利便性が低い
低層マンションが建築される第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域は、駅からやや離れていて(およそ徒歩10~15分圏内くらい)商業施設も少ないエリアとなっていることがほとんどです。
閑静で落ち着いた環境というメリットの反面、不便さがデメリットと言えます。
眺望は高層マンションと比較して劣る
マンション物件で思い浮かぶメリットの一つには「眺望」も挙げられるのではないでしょうか。
高い位置から臨む夜景や遠くまでの見晴らしといった眺望は、低層マンションでは残念ながら難しいことがほとんど。
ただし、第一種低層住居専用地域の緑の多いゆとりある街並を臨む眺望も、低層マンションならではの魅力かもしれません。
リフォームの自由度が低い
低層マンションでは、「壁内蔵梁工法」など壁に特殊性のある構造を採用しているケースが多く、スッキリした室内を実現している反面、撤去できない壁が多くリフォームの自由度が低いというデメリットがあります。
(※もちろん該当しないケースも多々あります)
ご近所付き合いが密になりやすい
人によってはデメリットにもなる、ご近所付き合いの親密さ。
住民の良好なコミュニティが形成されやすいことはメリットとしても挙げましたが、ご近所付き合いを煩わしいと感じるタイプの方にとっては、デメリットにもなり得ます。
昨今は、マンションの口コミを書き込めるネット上の掲示板などもあり、マンションの実情をチェックすることもできますので、気になるマンションがある場合は、コミュニティの親密さについてもネットで確認してみると良いかもしれません。
低層マンションがオススメな方と適さない方
低層マンション住まいがオススメな方、適さない方をピックアップしてみました。
ライフスタイル、また将来を見据えて、メリットとデメリットを検討してみましょう。
低層マンションがオススメな方
- 戸建住宅のような落ち着いた環境、マンションならではの住宅メンテナンスの楽さを求める方
- 長く住宅の資産価値を保ちたい方
- 災害時に備えたい方
- ご近所付き合いが好きな方
低層マンションが適さない方
- 周辺環境や共用施設・サービスなど、住まいに利便性を求める方
- 家族のライフステージに合わせて住まいもリフォームしていきたい方
- マンションに住むからには眺望の良さを求める方
- 戸建と同じエリアの住宅ならば土地の権利も持ちたいという方
- 足腰が弱い方
- ご近所付き合いを好まない方
新築の低層マンションはなかなか発売されない傾向がありますし、気に入った物件を見つけた時はチャンスかもしれませんね……!
低層マンションの”いいとこ”研究物件もチェック
同じ低層マンションでも、立地や物件のコンセプトなどによって”いいとこ”ポイントがそれぞれ異なってくるのが不動産の面白さ。
家の数だけ”いいとこ”がありますので、様々な物件を見て見識を深めていきましょう!
"低層マンション"の物件はこちら!
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